滋賀県近江八幡市のボーダレス・アートミュージアム
NO-MAさんでの展覧会です。
自らの夢見るようなイメージを
「見える形」に表現している6名の作品を展示されます。
開催は9/3~11/27
期間中、関連イベントも多数行われます。
詳しくはこちら
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奈良県の「たんぽぽの家」さんの活動記録。
法人の理事長である播磨靖夫さんの文章を中心に、
それを補足するような形で書かれた
様々な分野の方々のコラムで構成されています。
奈良の障害者支援に始まり、それがアジア・太平洋へ拡大し
アート活動から企業との連携までネットワークの枝葉を広げていく姿は
<生命のある樹>そのものです。
これは「福祉」の枠の中にある組織には真似のできないことでしょう。
「たんぽぽの家」は「福祉」より以前に<市民>であり、
<市民>であるからこそ「福祉」の壁に遮られないネットワークを
広げてこられたのでしょう。
<生命のある樹>を大きく育てているのは市民の「草の根」なのです。
たんぽぽの家さんのご紹介はこちら
参考図書
一般就労と福祉施設での就労の間には大きな賃金(工賃)の開きがある。
では、同じ福祉施設の中ではどうであろう。
まずA型であるが、こちらは平均賃金が著しく低下していて、
A型の成立要件である最低賃金さえ確保できていない状況である。
そして平均値である69458円よりもかなり低い40000円あたりに
最も事業者が集まっている。
A型事業者数の急増に伴い、残念ながら収益力の低い事業者の比率が
高まってしまったと考えるのが妥当だろう。
では「B型」の方はどうだろう。
こちらは徐々にではあるが確実に工賃は上昇してきている。
工賃が2万円や3万円を超えて
下位のA型を凌駕する勢いのB型も増えつつある。
ただ、1万円や5千円のあたりにあるグラフの山は
働きに応じた報酬というより
切りのいい金額のおこずかいという感じがあり
その数字に合わせるために職員さんが動いているという印象もある。
上位25%と下位25%の間に工賃5倍の開きがあるのも
気になるところである。
賃金が10万円を超える<精鋭A型>の着実さ。
A型の巡航スピードに到達できないまま失速している<準A型>の増加。
B型の壁を突破している<超B型>の勢い。
就労よりも生活介助の比重が高い<生活B型>の大きな塊の存在。
といったものがこの二つのグラフから見て取れる。
単純なAとBでは割り切れない部分も多そうなので
制度設計の見直しが必要になってくるかもしれない。
そしてこうした現実に即した手堅い制度設計ができるかどうかが
官僚本来の腕の見せ所でもあるのだろう。
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次に障害者の賃金(工賃)について見てみると、以下のようになっている。
就労者の数が前の資料と違うし、数字の書き方にも問題のある表ではあるが
ここでは賃金面を中心に見ることにする。
一般就労:18万円、A型:6.9万円、B型:1.4万円である。
一般とB型では10倍以上の開きがある。
一見ひどい格差があるように見えるが、
「障害」というものの幅の広さを反映しているとも言える。
一般就労の中でも「身体」と「知的」と「精神」では
賃金に大きな開きがある。
サービス化や情報化が進んでいる現在の社会では、
「身体」より「精神」のハンデの方が大きく
「知的」のハンデはさらに大きくなる傾向があるのかもしれない。
またコミュニケーション能力という点からも
その差が生じやすいと思われる。
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続いて「就労<移行>支援」事業の現状であるが
ここにやや問題がある。
移行率が4割を超える優秀な事業者が25%ある反面
3割以上の事業者は1人も移行できていない。
そして成果がゼロでも倒産することはない。
難しいのは受け入れる企業の側に問題があるのか
支援事業者に問題があるのかの判断である。
では、「就労<継続>支援」の場合はどうか。
「A型」も「B型」も一般就労を目指すのが名目にはなっているが
現状では一般就労への直接の移行は極めて少ない。
なぜ少ないかというと
まず、本気で移行を目指す人は「移行支援」を利用するだろうから
「継続支援」から直接の移行が起きにくいということ。
次に、A型の場合は、自らの生産体制を保つ必要もあって
利用者(スタッフ)の移行(転職)に多くの力は使えないということ。
B型の場合は、そもそも雇用契約そのものが困難
とされている人たちの組織なので移行へのハードルが高いということ。
また、福祉の枠の中で生活してきた人たちにとって
一般企業への就職は心理的な面でも困難が伴う。
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では、就労の状況はどうなっているのか。
就業者数は年々増加しており、現在40万人以上の障害のある人たちが
一般企業で働いている。
ただ、何らかの障害をもつ人は788万人とされているので
雇用率としては決して高いとはいえないだろう。
また在宅の人の割合は4割を超えており
積極的な社会参加と受け入れ態勢作りが望まれるところだろう。
それにしても、就職でも学校でも在宅でもなく
福祉サービスの利用者でもない人たちは
どこにいるのだろう。
総数788万人-(在宅324万人+就職42万人+学校20万人+福祉サ20万人)
=382万人!!
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厚生労働省が平成27年7月に公表した資料から
障害者雇用の現状と問題点について考える。
法律で定められた就労系障害福祉サービスには3つの形がある。
「移行支援」と継続支援の「A型」「B型」である。
「移行支援」は一般企業に就職するための職業訓練のことで
これはわかりやすい。
次の「A型」「B型」は少々ややこしい。
そもそも「就労<移行>支援」と「就労<継続>支援」の
移行と継続の違いがわかりにくい。
これがわかりにくいのは、この二つにおいて
「就労」の意味が違うからである。
「就労<移行>支援」の場合の「就労」は一般企業で働くことを意味し、
「就労<継続>支援」の場合の「就労」は
(現状では)福祉法人内で働くことを意味する。
「移行支援」は移行までの間を支援するのであるが
「継続支援」はずっと支援が続くのである。
(もちろん名目上はどちらも一般就労を目指すことにはなっていて、
「継続支援」の本来の意味は「移行支援の継続」であると思われる)
では「A型」と「B型」はどう違うのか。
「A型」は雇用契約を結ぶ
「B型」は雇用契約を結ばない
である。
だから「A型」では労働に対して「賃金」が支払われ、
「B型」で支払われる場合は「工賃」と呼ばれる。
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京都市北区のNPO法人スウィングの施設長・木ノ戸昌幸さんの著書。
障がい者施設の日常のたくさんの笑いと面倒くささが詰まった内容です。
(木ノ戸さんの人気ブログSwingy daysを加筆編集)
NPO法人スウィングの理念は「楽しむこと・開くこと・揺れること」。
その具体的な姿がこの本の中にあります。
楽しくオープンであるというのはわかりやすいのですが、
<揺れること>とは何なのか?
それもこの本を読んでいると見えてくるように思います。
著者の感じ方とは違うかもしれませんが
この本を読んでいると
「揺れる」とは「<ずれる>の連続」のように思えます。
障がい者施設の「ちょっとずれている」日常を、
一緒にずれながら楽しみ続けること
それが<スウィング>することではないのかと思えます。
糸賀一雄さんが、それほど長かったとはいえない人生の晩年に
福祉に関する考えを整理して記された本。
クライマックスは第7章の発達保障という考えである。
そこにはこう書かれている
「三歳の精神発達でとまっているように見えるひとも、
その三歳という発達段階の中身が無限に豊かに
充実していく行きかたがあると思う。
生涯かかっても、その三歳を充実させていく値打ちが
じゅうぶんあると思う。」
当たり前のことである
そしてそのあたりまえを貫くのが
筋金入りのヒューマニズムである。
「重症の心身障害という限界状態におかれている
この子らの努力をみて、かつて私たちの功利主義的な考え方が
反省させられたように、心身障害をもつすべてのひとたちの
生産的生活がそこにあるというそのことによって、
社会が開眼され、思想の変革までが
生産されようとしているということである。」
<世の光>はここに開かれた目に宿るものなのだろう。
『この子らを世の光に』からはじまり
『重い障害を生きるということ』(高谷清・著)に受け継がれる
思想の充実がここにある。