渦巻く俗世 ~道頓堀~

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法善寺の聖域を出ると、そこは阿鼻叫喚の怒涛の俗世である。

 

道頓堀18

 

夜の道頓堀にはとにかく人がいる。うじゃうじゃいる。

闇の向こうから光を求めて続々と湧いてくる。。。

 

道頓堀3 道頓堀6 道頓堀2

 

タコがいてカニがいて、やっぱりズドンと当たる奴がいる。

巨大海洋生物たちが人間を襲うB級ホラー映画のようだ。

 

道頓堀4

 

餃子もいる。

巨大餃子が群れをなして人間を襲うC級ホラー映画のようだ。

 

そしてどこまでも人がいる。人が渦巻いて逆流し、雑踏する。

主人公がチンピラに後ろから刺される

ヤクザ映画のラストシーンはきっとこんな場所で起きる。

 

道頓堀19

 

橋の上にも

 

道頓堀12

 

水の上まで人で溢れている。

この俗世は人間の迷路である。

 

自主制作のバイオレンス映画が

「地獄とは他人の事だ」

という哲学者の引用から始まるのも

きっとこんな場所だ。

 

 

道頓堀17

 

その先は再び地続きの聖域である

出世地蔵尊に通じているのだが、

 

このようなモーレツな俗世では、

人は人に飲み込まれながら

タコやカニやグリコを食べ続け

だれもが道の途中でくいだおれてしまうのである。

 

道頓堀20

 

おお、怖~い!

お陀仏、南無阿弥陀仏

 

法善寺41

法善寺に戻る。

 

 

結界なき聖域 ~水掛不動尊・法善寺・法善寺横丁~

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法善寺72

法善寺7 法善寺5 法善寺43

 

法善寺の水掛不動は

四季を問わず一年中絶えない参詣者によって一日中

水を掛けられ、願を掛けられ、苔だらけになり続けているのだが、

その水は法善寺の狭い境内にある古い井戸からくみ上げられている。

 

法善寺20 法善寺24 法善寺18

 

国内有数の繁華街のど真ん中に

昭和の手押し式のポンプで水をくみ上げている井戸があって

その上で猫が日向ぼっこをしている。

 

法善寺1

 

そしてその横で韓国のアイドルが踊っていて

その前を近所のおばちゃんが自転車で通る

 

法善寺12

 

法善寺79

 

世界中からの観光客と参詣者と単なる通行人。そして猫。

ここは国境なき聖域である。

 

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法善寺の入り口は赤ちょうちんで

中は夫婦善哉で

お初稲荷の隣は呑み処さちである。

 

法善寺70

 

さちの斜め前にはマイクロ地蔵様が奉納されていて

その先は法善寺横丁に通じている。

 

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ここは俗世と地続きの

結界なき聖域である。

 

そして俗世には鬼がいて

 

法善寺60

 

おやじがいて

 

法善寺47

 

たまに当たる奴がいる

 

法善寺27

 

おお、怖~い!

 

さらに恐ろしい俗世編に続く・・・

道頓堀18

 

 

ジャパン・ギフト・チェーン 西日本ブロック会議

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ジャパン・ギフト・チェーンの西日本ブロックの

会議に出席させていただきました。

 

西日本加盟店

 

ジャパン・ギフト・チェーンの西日本ブロックは

能登半島の七尾から四国の宇和島までのかなり広範な地域で、

その2点を結ぶ最速ルートで760km、約9時間かかります。

 

会議は大阪の千日前、丸福珈琲店本店の2階をお借りして行いました。

 

丸福珈琲店3 丸福珈琲店2 丸福珈琲店1

 

丸福珈琲千日前本店は

大阪ミナミの繁華な場所にあり、

昭和9年の創業から受け継がれているコーヒーは

どっしりとした味わい深いものです。

 

丸福珈琲店5

丸福珈琲店4 丸福珈琲店11丸福珈琲店7

 

注文を受けてから専用の銅板で焼かれるホットケーキもおいしいです。

大阪名物ミックスジュースも人気のメニューで

会議に参加したメンバーの半数が注文していました。

 

丸福珈琲店8

 

会議においては、次期の予算などについての議論、

そして役員の改選がおこなわれました。

 

弊社は今期に続き来期も理事を

務めさせていただくことになりました。

微力ながら

尽力させていただく所存です(._.)

 

丸福珈琲店10

 

 

 

みずかがみのラップ

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みずかがみラップ1

近江米みずかがみの景品用ラップを制作させていただきました。

今回はロゴとキャラクターの<みずかがみん>も入っています。

 

みずかがみは滋賀県の独自品種で

炊きあがりがつややかで冷めてもおいしいお米です。

高温にも強く、品質は安定しています。

2015年には特Aランクの評価もいただいています。

 

近江米の中核品種として期待されているお米です。

 

みずかがみラップ2

 

コスモスベリーズ 超異業種交流 大新年会 2017

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コスモスベリーズ大新年会6 コスモスベリーズ大新年会15 コスモスベリーズ大新年会16

 

コスモスベリーズの<超異業種交流大新年会2017>に行ってきました。

・・・ちょっと名前が長くて大げさですが・・・

場所は帝国ホテル大阪です。

 

コスモスベリーズ大新年会3

コスモスベリーズ大新年会4 コスモスベリーズ大新年会10 コスモスベリーズ大新年会12

 

重厚にして華やかな雰囲気です。

 

コスモスベリーズ大新年会8

コスモスベリーズ大新年会1

 

たいへん多くの参加者で、混み合っていました。

受付の広さと会場の広さが釣り合っていませんでしたから、

もう一回り広い会場にした方が良さそうです。

 

新しい取扱い製品の展示もいろいろとありましたが

進化が早いのがこのあたり

 

ドローン2

 

4Kカメラで4km先まで操縦できて価格が12万円台。

製品的にはすっかり実用レベルになっているので、

あとは法律と保険の整備ができれば、

日本の空と産業界にドローンの生態系ができるかもしれません。

 

そういえばドローンのこの形態、

人類が創造した新種の生物という感じもします。

 

蜘蛛のような鳥のような蜂のような生き物です。

 

そして多くのドローンが通信で繋がって、

そこで集められた膨大な情報がAIで判断されて、

ドローンは生存域を自ら拡げて「最適化」していく。

そうなると人間にとっては目障りになり、

人々はドローンに対してダッライト運動を起こすでしょうけれど、

自らを「最適化」していく空の上の雲の向こうのシステムに

人類のささやかな竹槍が届くことはないのでしょうね。

 

 

『呪われた部分』 G.バタイユ 著 生田耕作 訳 1973年刊 二見書房

プリント

 

呪われた部分5

 

『呪われた部分』
G.バタイユ 著 生田耕作 訳
1973年刊 二見書房

 

ジョルジュ・バタイユ著作集の第6巻

この本(著作集)に関しては、まず装幀。
村上芳正氏によるもので
これがかっこいい…

 

呪われた部分6 呪われた部分3 呪われた部分9

 

シリーズのタイトルも『眼球譚』に始まり、『死者』、『聖なる神』、
『呪われた部分』、『エロティシズム』などが並んで最後が『神秘』…
と重厚。
アナログ文化が最後の輝きを放っていた1970年代出版物の
ややレトロな感じも魅力で
全15巻を揃えてガラス扉のついた書棚に
厳かに並べておきたくなる。
そもそも今の時代では、そんな書棚もまたレトロな存在で
<箱入りのバタイユ著作集がズラリと並んだ書棚の置かれている書斎>
などというものは偏執的な登場人物を象徴するドラマやアニメの設定
くらいにしか使い道がないかもしれない。

そして一応、(著者が述べるには)これは経済学に分類できる本なのに、
翻訳が孤高のフランス文学者生田耕作先生による格調高いもの!
(「訳者あとがき」によると、原文があまりに平明で明瞭なので
難しく書くことを得意とする先生は翻訳に困ってしまったということだ)
そしてこの著作集が既刊書のラインナップに並んでいることが
とても異質な感じがする二見書房による出版。
二見書房の他の本と言えば『誘惑の瞳はエメラルド』とか『愛の服従』とか
『情熱の炎に抱かれて』とか『その言葉に愛をのせて』とかで、
確かにそれはバタイユの『眼球譚』とか『ジル・ド・レ論』とか
『エロティシズム』とか『言葉とエロス』とかと
つながってはいるけれど、多分ものすごく飛躍もしている。
(この著作集は、二見書房が単なるエロ本屋ではなく、
由緒正しいエロ出版社であることを示す定礎のようなものなのかもしれない。)

 

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『親族の基本構造』 C.レヴィ=ストロース 著 福井和美 訳 2000年刊 青弓社

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親族の基本構造

 

『親族の基本構造』
C.レヴィ=ストロース 著 福井和美 訳
2000年刊 青弓社

 

「訳者あとがき」や索引まで入れると900ページを越える、なかなかたいそうな本です。
装丁もしっかりとしていて、価格は14000円+税もします。
で、何が書いてあるかというと
<すべては交換である。それも「女」の交換である。>
という
ただそれだけなのですが
そのことを言い切るために
世界中に数限りなく普遍的に存在するインセストの禁忌を調べ尽くした
ので
こんなに長くなってしまいました
ということです。
その一点に還元するためには
それ以外のさまざまな説をひっくり返さなければならない
ので
数学者を呼んできて
ムルンギン型体系の婚姻法則はこの代数じゃ、まいったか!
という華麗で強靭な力技も使うことになりました
(と言われてもよくはわからないんですけどね)
ということです。

逆にいえば
世界の最大の禁忌の体系群を
バラバラにしながら
そのすべて飲み込んでしまう大きな渦の中心
何もないゼロの地点を発見した
とも言えます。

モースは贈与を<全体的社会的現象>と述べましたが、
レヴィ=ストロースはその全体を
さらにまとめて
たったひとつのことにしてしましました。
とても過激な展開のようですが
一事が万事なら万事は一事
ということなのかもしれません。

それにしても、
このただ一点の禁忌に向かう思考の傾斜には、
極めて特別なものを感じてしまいます。
個人的なものと、それに連なりながら、それを突き抜けた力。
それに貫かれた一点。
その思考の傾斜の終わりに現れる「結論」には
こうあります

「人間の思考を知らぬ間にかたどるその力は、
この夢に描かれる行為がいつどこでも文化によって押しとどめられて
一度も現実になされたことがないとの、まさにその事実に根ざす。」
「無秩序への、むしろ反秩序への欲望の、それは絶えざる表現なのである。
祝祭が社会生活の乱脈さを模擬するのは、社会生活がかつてそうであったからでなく、
一度もそうなったことがなく、これからもけっしてそうなりえないからなのだ。」
「いずれの神話も人が自分とのあいだでだけ生きていける甘美な世界、
社会的人間には永遠に与えられることのないその幸福感を、
過去か未来かの違いはあれ、等しくたどり着けない果てへと送り返しているのである。」

レヴィ=ストロース個人が見ようとした文化の果ての果てにある<夢>が、
人類と人類学の見てきた長い長い<夢>と重なり合い
始まりでもあり終わりでもある場所に
この本は生まれたのではないかという気がします。
そして、それは後の『神話論理』の始まりを予感させるものでもあります。

 

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『神話論理』 C.レヴィ=ストロース 著 早水 洋太郎・他 訳 2006-2010年刊 みすず書房

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神話論理1

 

『神話論理』
C.レヴィ=ストロース 著 早水洋太郎・他 訳
2006~2010年刊 みすず書房

 

これは『悲しき熱帯』と同じように構造主義云々という類の本ではない。
むしろ分析とは正反対の極にある本である。
そして『悲しき熱帯』からずっと続いているレヴィ=ストロースの情熱と饒舌が
とにかく果てしなく連鎖して展開し続ける本である。
書物としての体裁をとっていることが間違いなのではないかと思えるくらいの、
本という四角い箱の壁を渦巻きながら内側から破壊して拡大しようとするような
捉えどころのない力強さ。
その力に振り回されて、この本を読む者は神話に酔う。
地に足のついた整然とした分析の感覚が麻痺して宙に浮いたようになる。
そして夢にまで見るようになって、
夢の中でそれが夢なのか本なのか神話なのかわからなくなってしまうのである。

でも、それでいい。
それでいい。それでいい。と、この本は神話を肯定し続けているのだから。

 

 

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『レヴィ=ストロース「神話論理」の森へ』 渡辺公三・木村秀雄 編 2006年刊 みすず書房

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神話論理の森へ

 

『レヴィ=ストロース『神話論理』の森へ』
渡辺公三・木村秀雄 編
2006年刊 みすず書房

 

「神話論理」の解説や、レヴィ=ストロースへのインタヴューなど
盛り沢山な内容になっていますが、
これは<全巻揃えると45000円もする『神話論理』を買った人>が
オマケでもらうべき本(非売品)のような気がします。

 

 

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