続いて「就労<移行>支援」事業の現状であるが
ここにやや問題がある。
移行率が4割を超える優秀な事業者が25%ある反面
3割以上の事業者は1人も移行できていない。
そして成果がゼロでも倒産することはない。
難しいのは受け入れる企業の側に問題があるのか
支援事業者に問題があるのかの判断である。
では、「就労<継続>支援」の場合はどうか。
「A型」も「B型」も一般就労を目指すのが名目にはなっているが
現状では一般就労への直接の移行は極めて少ない。
なぜ少ないかというと
まず、本気で移行を目指す人は「移行支援」を利用するだろうから
「継続支援」から直接の移行が起きにくいということ。
次に、A型の場合は、自らの生産体制を保つ必要もあって
利用者(スタッフ)の移行(転職)に多くの力は使えないということ。
B型の場合は、そもそも雇用契約そのものが困難
とされている人たちの組織なので移行へのハードルが高いということ。
また、福祉の枠の中で生活してきた人たちにとって
一般企業への就職は心理的な面でも困難が伴う。
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