織田信長によって制圧された高島の地に築かれた大溝城。
びわ湖の入り江を利用した水城でした。
城そのものは江戸時代の初めに取り壊されて、内堀だった部分も埋められいます。
現在、乙女ヶ池と呼ばれている場所はその入江の一部でした。
この地域には城跡、寺院跡、古墳群などの遺跡が残されていて、多くの歴史と人々の生活が折り重なっています。古代の渡来人や壬申の乱まで出てきますが、それらも今は自然の中に溶け込み、とても静かです。乙女ヶ池ものんびりとバス釣りを楽しめる公園になっています。
人の築く歴史は、時々途切れて、忘れられてはまた時々思い出される、ランダムで心細いものですが、残されたそのか細くもつれたつながりをたどることで、世界の奥の深いその先を垣間見ることもできます。
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