びわ湖に浮かぶ鳥居で有名な白髭神社。
歴史は滋賀でも一番古いとも言われる神社なのですが、この鳥居は意外と新しい。
現在のものは昭和56年(1981年)に再建されたもので、その前も昭和12年(1937年)に寄進されたものでした。
そしてその前は伝説の鳥居だったようです。
湖上の鳥居ほど有名でない猿田彦命を祀った本殿の方は1603年の造営で国の重要文化財に指定されています。
本殿に合わせて建てられた拝殿は明治期のもの。
他にも11の社があります。
その11の社の中で一番興味深いのが、最も奥にある岩戸社。
ここには古墳時代の横穴式石室が祀られています。
岩戸社の横には磐座もあります。
そして周辺にはたくさんの加工された石が散らばっていて、
石垣も残されています。
いったいこのあたりには何があったのか。
そしてこの山の古墳群と神社の創建にはどんなかかわりがあるのか。
すごく気になるところです。
そんなことを考えながら、ひぐらしたちの凄まじい合唱が響き渡るこの場所にひとり立っていると、次第に時間の感覚がぼやけてきます。
延々と繰り返される音に包まれていると、5分経ったのか、10分経ったのか、それとも30秒か、1時間かがわからなくなってしまいます。
そして400年前も1300年前もわからなくなって、現代の風景に戦国時代や古墳時代が、重なって見えてきます。
ここは時代と時間が重なりながら豊かな腐葉土がつくられていく特別な場所。歴史のパワースポット。
そしてそんな場所には新たな歴史が、また力強く芽生えるものなのかもしれません。
“ひぐらしのパワースポット ~白髭神社~” への1件のフィードバック