蛍の光でさようなら　～都庁～

by uchida

edokko9

 

先日都庁の地下にオープンされたクルミルさんを

訪問させていただいた時に見上げた風景。

 

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高層ビルだらけで息苦しい東京の中でも

都庁のビルはとりわけ威圧感があるような気がする。

 

鉄とガラスとコンクリートで練り上げられているというより

几帳面に切り出された大きな石の塊が

端正に延々と積み上げられている感じである。

 

それは巨大で整然とした都市の統治機構の象徴で

その地下の人影は虚ろである。

未来への希望を宣言するモニュメントは

幾重にも閉ざされた広場の真ん中で失速している。

 

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この建物は統治の象徴として

あまりに完成度が高いので

その前では年中様々なシュプレッヒコールがあるようだが

それらの声は鉄壁の庁舎に完璧にこだまして

それを叫んでいる人たち自身を酔わせているだけだろう。

 

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と、都民でもなく都政とも縁のない私にとっては

どうでもいいようなことを考えながらうろうろしていると

日が暮れてきて

 

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新宿の夕焼けも案外きれいだなぁ、とか少し思っていると

つるべ落としに日が暮れて

 

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ホテルの窓に灯るあかりが季節外れの蛍の光・・・あっ

 

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そうだ、もう帰らなきゃ！

 

新幹線を使うとはいえ、

それでも東京から京都までは

東海道53次の端から端までの遠い道のりです。

 

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