「滋賀はお寺が多い」シリーズ
今回は日本の歴史が積み重なっている名門石山寺。
石山寺について日本史の教科書的な順番で語っていくと、
まず、国宝である本堂の建っているところは
日本列島が出来上がる過程で生まれた天然記念物の岩の上で、
そこに縄文時代の大きな貝塚があって、
石器に土器、人骨、銅鐸までの考古学が次々に出土して、
ご本尊は最古級の飛鳥仏を胎内仏とする日本で唯一の勅封秘仏で、
源氏物語を筆頭に枕草子や更級日記など平安文学と関わりが深く、
源頼朝が寄進した国宝の多宝塔があって、
豊臣の時代には淀殿が本堂を大改築して、
900年以上燃えていないので
その間に国宝や重要文化財がいっぱいたまっていて、
芭蕉や島崎藤村が好んで滞在した近江八景のひとつで、
今は紅葉の美しい日本夜景遺産で瀬田川クルーズの港です。
と、一言で言おうとすると息切れしそうな歴史です。
そのいろいろあってポイントがぼやけてしまう石山寺で
何か一つを選ぶなら
完璧なプロポーションを誇る国宝多宝塔でしょう。
どこから見ても隙のない美しさ。
今年は33年に一度の御開扉の年で勅封秘仏を拝めます。
5mの大きさで迫力があります。
石には不思議なパワーある
のかどうかはわかりませんが
石山寺の石は縄文時代から現在まで
永きにわたり人々を惹きつけてきたようです。
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