間もなく(6/15~7/4)「梅狩り」がはじまる大津市大石の「長寿生の郷」。
豊かに実っているこの梅の実を見ていると、フレッシュなフルーツ感があって、その場でもいで食べたくなります。
でも、生では食べないのがこの<フルーツ>の特色。
毒性があると言われますが、キノコやフグと違って梅の実を食べて中毒になったというニュースを聞くことはあまりありません。
同じようにドングリを食べて中毒になったという話も聞きません。
そもそも食べないからです。
梅の実は漬けて(加工して)食べるというのが、暗黙の了解で、それは米を焚いて(蒸して)食べるのと同じように定着しています。
食べるのに手間かけなければならないちょっとやっかいな食材なのに、「梅雨」「塩梅」という言葉が残るほど日本人の食生活との縁は深くて古い。
そして<フルーツ>に分類するのに違和感があるほど日本的です。
収穫されたら即加工という製造・流通システムが確立しているので、今では生の梅の実を見ること自体も少なくなってきているようです。
おそらく毒性云々よりも加工することでおいしくなって、保存もしやすくなることの利点が、その場で食べてしまうことの欲求よりはるかに勝るのでしょう。
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