石山寺の秋のライトアップ「あたら夜もみじ」
<あたら夜>は「可惜夜」と書き、読みは「アタラヨ」。
明けてしまうのが惜しい夜、という意味です。
今年は山門の仁王像もカラフルに照らされていました。
残念ながら短い紅葉の盛りは既に終わってしまった後でした。
しかし、ライトアップの強い光は、枯れることも散ることもなく
1000年の塔を照らしていました。
こんなに赤くすることもないだろう、
と思わないでもありませんが、
暗い夜空を背景にこの色が
良く映えるのは確かです。
このままキラキラの電飾をつけて「国宝ツリー」か
「石ナリエ」にしてしまいたいほど派手です。
仏教寺院なのでクリスマスとはいえないでしょうけれど
闇に浮かびあがる極楽浄土と言えばそれらしい。
そして天然記念物の巨大な岩に秘仏のスペクタクルを映しだす
プロジェクションマッピングも加えたいところです。
導入部の仁王門には動きを加えて驚きをつくる、
参道にも仕掛けをして次第に盛り上げる。
そうすれば特別拝観料を2倍の1200円にしても
納得の御利益になります。
水に映った景色には透明感と深みがあり
夜の向こうの世界という感じです。
本堂の紫式部人形は特別なライトアップをされていなくても
「向こうの世界」が突然現れたように感じられて
いつも少々驚きます。
・・・明かりがついていなければ多分もっと驚くでしょう・・・
夜空に向けられたサーチライトも、
こちらの世界と向こうの世界をつなぐ
光のエレベーターのように見えました。
“夜の向こうの世界 ~石山寺 あたら夜もみじ2017~” への1件のフィードバック