永代通りと中央通りが交差するお江戸日本橋交差点の角、
地下鉄日本橋駅の上という好立地に
滋賀県のアンテナショップ『ここ滋賀』はあります。
普通、アンテナショップはビルの一画を借りる場合が多いようですが、
『ここ滋賀』は大胆にも角地の2階建てのビルを
まるごとショップとレストランにしています。
1Fはご飯にお茶、お酒に鮒ずし、湖魚・野菜・近江牛、菓子類、
工芸品にびわこ文具などバラエティに富んだショップです。
屋上テラスには滋賀県在住の切り絵作家
早川鉄兵さんの作品をモチーフにした装飾があります。
バックにある日本橋の繁華な通りと、
絵本の世界から抜け出してきたようなのんびり顔の鹿。
ユニークな対比です。
2Fはレストラン『滋乃味』(ジノミ)。
35席くらいのコンパクトな店内ですが、
角地で窓が大きく取られているので明るく解放感があります。
滋賀を代表するグルメ、鮒ずしの3種盛りと近江牛。
「鮒ずし」と一口に言っても地域によりお店により、
味わいは変わりますが、独特の発酵臭は共通です。
ファストフードとジャンクフードで生活していると、
発酵食品の風味への感度は下がります。
それはおそらく<近代食>と<前近代食>の違いからくるものでしょう。
<近代食>は食材を腐敗や発酵から遮断しながら
画一的に大量生産する工業技術です。
<前近代食>は遮断できないものと共存して
利用もしていた時代の名残。伝統的で古臭くて臭いのです。
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