神事の深層 ~伊砂砂神社 2018新年~

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旧中山道沿い草津にある伊砂々神社の初詣。

 

 

本殿は室町時代に建てられたもので

間口1尺の小ぢんまりしたものですが

国の重要文化財に指定されています。

 

 

小さな集落の小さな聖域として永く祀られ

浄められてきた場所という感じです。

 

 

人が集まってずっと暮らすところには、

こういう浄めの隙間が必要なのかもしれません。

 

日常生活で巻き起こる人々の間のあれやこれやを

<ノーサイド>にして洗い流す場所。

だから常に清く保たれなければならない場所。

 

日本中の集落でずっと続けられてきた

数々の神事の深層には人々の対立や争いを

清算する役目もあったのかもしれません。

特に同じ集落の中での

富の偏在や格差に関する対立感情は

嫉妬を生み、すぐに怨念に転じてしまうような

危険なものですから

神聖な「払い」によって

祓ってしまわなければならなかった。

 

浄めの場所や機会を持たない人々の集団は、

争いの果てに四分五裂して消えてしまい、

浄化の装置を持った人たちだけが残った。

 

そしてそれが今は「宗教」と呼ばれるもののひとつに

数えられるようになっているのかもしれません。

 

 

 

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