東近江の能登川と五個荘をつなぐ「きぬがさ山トンネル」
長さは1キロくらいで、交通量の多い生活道路なのですが、
カーブのしかたが絶妙で
通行していると異次元に通じているかのような感じがします。
神仏に供えられたものが
「お下がり」として周囲に配られるという行為は、
富を再分配するある種の経済活動を表しているようだ。
寄進する者は自らの所有権を神に向けて放棄する。
寄進された「モノ」は世俗の権利関係から切り離され、
一旦この世のものではなくなる。
その時、財は浄化され「浄財」となる。
そして「浄財」は誰のものでもない新たな財
「お下がり」として世俗に還流する。
世俗の富の偏在が神の前の再分配として調整されるのである。
冨を再分配するために
社会の中心に超越者を据えるというのは
人類史上最大級の社会的発明であっただろう。