使徒襲来 ~新名神「近江大鳥橋」~

新名神で草津から甲賀に向かう

長いトンネルを抜けたところに現れる

華麗な姿の「近江大鳥橋」

橋の意匠が空に向かって飛翔する鳥の姿であり、

この付近の地名に「大鳥居」があることから

<大鳥橋>という名前になったそうです。

「土木学会田中賞」を受賞しているちょっと有名な橋です。

人気アニメに登場する架空の生命体に印象が似ていることから

「使徒」というあだ名もあります。

遠目に見ると最新鋭戦闘機が発進する秘密基地

っぽくもあります。

A whole new world ~瀬田川花火大会 船幸祭2018~

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毎年、夏の最後を飾る瀬田川の花火大会。

正式には建部大社の「船幸祭」というお祭りの一部です。

 

 

今年はそこに白いドレスを着た不思議な女性がいらっしゃいました。

何だか花火の観客を率いているような雰囲気。

彼女は星と交信する建部大社の西洋巫女か?

 

 

それとも花火を相手にドラマを演じる瀬田川女優か?

 

 

人々の注目をかなり集める存在だったので

次回からこういう人たちを観光船とか屋形船とか漁船に乗せて

「エレクトリカルパレード」とか

「イッツ・ア・スモールワールド」とか

「レット・イット・ゴー」とか

ついでに「タイタニックのテーマ」とか(船が沈みそうだけど)

を流しながら

瀬田川水上パレードをすればうけそうです・・・

 

 

 

花火の前の彼女の頭の中でも

きっと「ホール・ニュー・ワールド」が鳴り響いてたに違いありません!!

 

♪ A whole new world
A new fantastic point of view ♫

 

 

そうすれば瀬田川花火大会に、他に類を見ない

ユニークな<新し世界>が開けるでしょう。

 

ディズニーから訴訟を起こされるかもしれませんが・・・

 

 

 

 

 

 

 

『世紀末とベル・エポックの文化』 福井憲彦 著 1999年刊 山川出版社

プリント

 

 

「過渡期であり、無秩序が支配する」近代の草創期。
人々の意識は<国民国家>という象徴に次第に収斂していく。
その時期に大きな役割を果たすのが電気である。
石炭やガス灯の炎のゆらめきから眩く硬質な光を放つ電気への転換。
光輝く都市はより多くの人々を集め、
その流れは一方的で不可逆のものとなる。
電気はただ輝くだけの象徴に止まらず
情報伝達を劇的に変化させるメディアでもあった。

電気によって情報が集められ
それは政治的・産業的意志により変換され
電気によって都市の大衆を煽動する。
このマッチポンプ的な情報の循環が
ナショナリズムを絶対化していった。

科学技術による煽動によってナショナリズムの枠組みは
国家国民の隅々まで規定するようになった。
力としての石油、情報を操る電気。
眩い光は、境界線の向こう側の闇を深く濃いものにした。

 

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『近代技術と社会』 種田明 著 2003年刊 山川出版社

プリント

 

 

 

身分制度を含む安定した世界観に支えられていた中世や非近代世界は
実利を前面に押し出した義理も人情もないスッキリとした
騒々しい近代に置き換わっていく。
その観念体系が入れ替わりを<革命>と呼ぶ。
大抵の場合、その観念の体系は人間によって表現されているので
観念が入れ替わると人間も入れ替わることになる。
入れ替えられた古いタイプの人たちには石が投げられたり、
場合によってはその人たちが死刑になることもある。
それは太陽の復活のために生贄の心臓を捧げたり、
前王朝の一族や家臣たちを皆殺しにしたりする光景と重なるように思える。
そうやって定着した近代以降の人々は
プリミティブな心に、合理性に貫かれた技術を接ぎ木した
ハイブリッドな存在である。

近代技術には国境も民族も思想信条もほとんど関係はない。
自由でオープンでニュートラルなものである。
その意味で今の人類は近代技術を基礎にした
たったひとつの大きな<民族>であり<国家>である。
ただしその内輪もめは合理的な技術に貫かれた
スッキリと徹底したジェノサイドになる。

 

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ソレナリエ932 ~JR草津駅周辺~

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JR琵琶湖線の草津駅界隈は、継続的な再開発がすすめられていて

江戸時代の宿場町と昭和の商店街と21世紀の高層建築が

入り乱れて雑然とした印象になっています。

それでも夜の街明かりを少し離れて眺めると

それなりに美しく、

点と線と面、暗闇と人の営みによる

その街なりのリズムが感じられるようです。

この景色を勝手に命名するなら

「ソレナリエ932」かな?

 

『産業革命』 長谷川貴彦 著 2012年刊 山川出版社

プリント

 

 

右向きと左向きの二つの宗教が対立し、
それが終りの見えない激しい争いが続ける中で、
右でも左でも納得する中立的な技術が体系化されていき、
それが「科学」と呼ばれるようになった。
それは右でも左でもないより普遍的な存在であり、
右と左を超越する新しい神様の誕生であった。
新しい絶対神の前では、古い神様たちは
科学者になれなかったただの不思議ちゃんに落ちぶれて行った。
古風な倫理や宗教から解き放たれた怖いもの知らずの
<純粋>科学は飛躍的に発展し、あるいは勝手に暴走する。
その力を使って世界を変え、あるいはその力によって
翻弄されてきた姿こそ我々の近代史である。

 

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『ジェントルマンと科学』 大野誠 著 1998年刊 山川出版社

プリント

 

 

科学の愛好家たちによる<みんなの科学>が
サイエンティストと呼ばれるエリート集団にしか理解できない
高度な<専門家の科学>に変わっていった時代の流れ。
それは「近代」が立ち上がっていく過程である。
仕事は工場に、教育は学校に、生活は都市に集約されていく。
この流れが、自律的で強固で不可逆的なものになった時点が
どこかにあったはずである。
伝統的な神や集落や家庭に無言の死刑宣告が下った
不気味で明るく巨大なパラダイムシフト。

 

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光の降る遊園地 ~びわ湖花火大会2108~

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今年のびわ湖花火大会

瀬田川左岸からの眺めです。

花火が打ち上げられる大津港周辺が一等地で、

その対岸あたりが二等地。

打ち上げ場所から遠く離れた瀬田地域は三等地です。

でもびわ湖の上には遮るものが何もないので

ここからの眺めもいいものです。

 

 

何と言っても無料で空いている!

ここの観客は50人程度。

30数万人が訪れるこのイベントの

たった0.015%の人数です。

地元の人たちがのんびり眺めています。

 

 

光の降る遊園地のような景色でした。