びわ湖・瀬田川流域治水の要である瀬田川洗堰。
最初の堰が作られたのが明治38年。下流の宇治川・淀川の治水も含めた壮大な事業でした。
上流と下流とさらに下流までの利害が対立する治水工事を、それだけ大きな視野で進めることは、明治近代の中央集権体制が整わない限り考えられなかったことでしょう。
現在の瀬田川洗堰は2代目で、昭和36年に作られたものです。
50年以上前のものなので昭和レトロで、一見優雅な雰囲気もありますが、近くでよく見ると、ここが水との戦いの前線設備であることがわかります。
上流に向かって警戒を怠らない戦艦のようでもあります。
引退した先代の洗堰は、明治の土木遺産として、両岸に少しずつ残されています。
そして普段は鳩の休憩場所として、たまに人間用のカフェとして使われているようです。
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