7世紀後半のびわ湖周辺では盛んに製鉄が行われていました。
湖東地区を除く幅広い地域で何十か所もの製鉄遺跡が見つかっています。
当時のびわ湖は鉄鉱石や鉄製品が行き交う鉄の湖でもあったようです。
中でも源内峠遺跡をはじめとする瀬田丘陵の遺跡群は規模も大きく
古代の製鉄コンビナートともいわれるほどのものでした。
製鉄炉が4基あり、一連の遺跡の中で最も規模の大きな源内峠遺跡には
当時の製鉄炉を復元した模型が建てられています。
炉の中でどのような反応が起きていたかというところまで
詳しく再現されています。
(科学的なような呪術的なような
古代の再現なのにモダンアートのような雰囲気です)
そして遺跡なのに墓石にも見えて、
思わず手を合わせてしまいそうです。
現代と比較すれば規模はささやかなものですが
行われていることは今もそれほど変わりません。
びわ湖を渡った小さな船団が太平洋上の10万トンの貨物船に変わり
鉄鉱石がブラジルやオーストラリアなど別の大陸から削られ
アジアの製鉄炉が高さ100mになっているというくらいの違いです。
そしていまだに「鉄は国家なり」であり、
圧倒的な埋蔵量から言えば
未来永劫<鉄は地球なり>です。
遺跡キャラクターの「鉄ちゃん」と
鉄ちゃんが拾い集めていそうなどんぐり。
昭和の時代のサツキとメイも
1300年前の鉄ちゃんも
その何万年も前の照葉樹林の子どもたちも
そのもっともっと昔のリスたちも
みんなどんぐり集めが大好きです。
昭和の子どもでも
古代人でも
リスでもなくなって
どんぐり集めをすっかり諦めると
現代人は立派な大人になれます。
そして
昭和の時代や
古代の時代や
子どもだった時代や
リスだった時代を
懐かしむようになります。
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