大判の振る舞い

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大判

 

贈り物として作られたお金として有名なものに、

豊臣秀吉の天正大判があります。

秀吉はそれを輝く米俵として大名たちに下賜しました。

秀吉はこの世界最大の金貨をたった1日で4700枚、

銀も21000枚配ったと言われます。

「金配り」と呼ばれる大判の大盤振る舞いです。

このような贈与品としての大判の使い方は江戸時代になっても継承され、

当時の高級官僚であった上級武士の贈答にはなくてはならないものになりました。

もちろん贈答用といっても現在の冠婚葬祭的なものではなく、

叙爵のような公的儀式に用いられました。

 

格式の高い存在である江戸時代の大判は

お金であるにもかかわらず極めて流通が制限されたものでした。

 

そして使用するときには一旦両替商に預けて色揚げなどの

お色直しをしました。

それを桐箱に入れて名前と金額を書いて水引をかけて用いました。

現代の結婚式に招待された時に、お祝い金を銀行で新札と両替して

金封に入れて名前と金額を書いて袱紗に包んで持っていくのと

よく似た形式です。

武家が大判を扱う時の振る舞いが、

お金を贈答品として扱う時の正式な作法として認識され

一般に広がったのかもしれません。

 

参考:貨幣博物館

 

 

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