いのちの波間にて 2

パンセバナー2

 

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どのように高く荒ぶる波であっても

どこまでも穏やかな波であっても

なにもない水面に起きて

なにもない水面に消える。

なにもないのにそれは起きて

なにが起きてもなにもなくなる

そこにはいつも何もないのに

いつでも何かある

 

かつてあったどんないのちも

これからはじまるどんないのちも

ずっとそこにあったし

ずっとそこにあるままである

 

神話が語る神話自身の始まりは

はじまりの吐息が起こすさざなみである

 

無数のいのちの物語を越えて

神話の始まりのはじまりよりも前から

神話の終わりのおわりよりも後まで

いのちをささえるものは

ずっとそこにあり

ずっとそこにあるままである

 

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