命を名付けること。それは同じ病院で同じ日に生まれた
他の赤ちゃんと自分の赤ちゃんを間違えないために
行われるわけではありません。
それは新しく現れたあやふやな命にかたちを与え、
命を世界に固定する行為です。
人間は名前によって世界を認識し、名前によって自己を規定し、
名前によって世界を動かします。
名前は人類だけが行使する最大の魔術です。
新しい命は名付けられることによって、
一人の人間として世界との関わりをはじめます。
赤ちゃんが生まれた時のお返しは、
現在では「出産内祝い」という言い方が一般的ですが、
かつては「命名内祝い」とも言われていました。
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