石山寺では今月(11/12~11/27)
紅葉のライトアップ「あたら夜もみじ」が開催されています。
ため息がでるくらい見事で美しく幻想的なものですが
あまりに鮮やかで眩しいので
見とれていると目が疲れます。
まさに燃えるようなライトアップで
紅葉というより溶岩流という感じです。
石山寺が建っている岩盤は
マグマの貫入によってできたものなので、
石山寺のライトアップは
太古のマグマの痕跡の上を
現在の生きたマグマが飲み込んでいく
というような躍動的な印象になります。
それはまた新石器時代にまで遡れるであろう信仰の対象が
現代文明という新たな信仰に上書きされていく姿でもあります。
石山寺の目玉である国宝の多宝塔も
その紅葉に負けないくらい目立とうと
天を切り裂くライトセーバーを背負っています。
かつては近江八景「石山の秋月」と言われた月明りですが
今は地上の強烈なライトアップに身の置き場がなく
空の彼方にぽつんと置き忘れられた
投光器のひとつに過ぎない感じです。
ちゃんと眺めれば
空には空の風情もあるのでしょうが
今のところ
人は人が作る光の
寺院は電機メーカーの技術と資金力の
電機メーカーはこの舞台の宣伝効果の
それぞれ眩し過ぎる輝きに目がくらんでいるようです。
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