おつきあい先進国

アメリカの大統領が日本に来てゴルフをして相撲を観て炉端焼きに行っている。

 

 

おじさんたちがどこで酒を飲んで、どこのじゃがいもを食べたかとか、本来そんなことはどうでもいい話なのだが、そんなどうでもいいことが今のグローバルな政治・社会情勢の中では最も注目されるイベントになっている。
アメリカは中国ともイランとも北朝鮮とも対立し、ヨーロッパは議会が機能不全で音信不通である。
そんな緊迫した先の読めない世界の先の読めない大統領と唯一まともに話せるトップが日本の首相である。

だからこの二人のゴルフや炉端焼きでの空気が、世界のこの先を主導することになる。驚くべきことだ!

 

本来日米というのは、愛憎相半ばという関係のはずである。
強引なアメリカに戦いを挑んで何度も殺されかけているのが日本である。
だからアメリカの側に立ちながら、中国のいら立ちにも、イランの悔しさにも日本は最も共感できる。
そして戦争でも貿易でも、アメリカと対立してもろくなことにならないということを日本は誰よりもよく知っている。
その恐ろしさも悔しさも全部理解しながら、一緒にゴルフをして居酒屋に行く。
日本は、アメリカに対する<おつきあい先進国>と言えるのかもしれない。

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