日本橋川をまたぐ日本橋の橋とその橋をさらにまたぐ首都高速道路。
この光景はひどい景観破壊の例としてよくあげられる。
もっともな見方だろう。
しかし、見方を変えれば日本国道路元標のあるこの場所に
高速道路網が重なるのは当然のこととも思える。
ちょっとカッコよく言えば、
ここはレトロとモダンに更なるモダンが立体交差する場所。
<時と道の交差点>になっているとも言える。
独特の景観だ。
少なくともこの高速道路が感じさせる威圧感は、
戦後日本の成長への意志の強烈な表現であること確かだろう。
思えばこのドラゴンにしか見えない橋の上の麒麟像の
強引な和洋折衷ぶりもまた
明治日本の近代化への強烈な意志の表れだったはずだ。
日本橋から各地へ飛び立つイメージのために
つけられたという麒麟像の翼。
そのイメージの通りに高速道路は飛躍的に日本中にひろがった。
そしてその高速道路に乗れば羽田空港までは20分。
そこからは金属やカーボンで作らた
電子制御のドラゴンたちが世界中に飛び立っている。
水の道、土の道、風の道は重なって繋がって
そこにある。
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