法善寺の水掛不動は
四季を問わず一年中絶えない参詣者によって一日中
水を掛けられ、願を掛けられ、苔だらけになり続けているのだが、
その水は法善寺の狭い境内にある古い井戸からくみ上げられている。
国内有数の繁華街のど真ん中に
昭和の手押し式のポンプで水をくみ上げている井戸があって
その上で猫が日向ぼっこをしている。
そしてその横で韓国のアイドルが踊っていて
その前を近所のおばちゃんが自転車で通る
世界中からの観光客と参詣者と単なる通行人。そして猫。
ここは国境なき聖域である。
法善寺の入り口は赤ちょうちんで
中は夫婦善哉で
お初稲荷の隣は呑み処さちである。
さちの斜め前にはマイクロ地蔵様が奉納されていて
その先は法善寺横丁に通じている。
ここは俗世と地続きの
結界なき聖域である。
そして俗世には鬼がいて
おやじがいて
たまに当たる奴がいる
おお、怖~い!
“結界なき聖域 ~水掛不動尊・法善寺・法善寺横丁~” への2件のフィードバック