滋賀を歩けばびわ湖にぶつかり、京都を歩けば観光スポットにぶつかる。
NPO法人サリュさんの近くでは二条城にぶつかりました。
社会福祉法人みやこさんのパン工場も比較的近くにあります。
今は京都市内の手近な歴史遺産として、
連日世界中からの観光客で大賑わいの二条城ですが、
江戸時代には230年もの間、ずっと無視され続けられました。
徳川政権が天下普請で建てさせた豪勢な城だったのですが、
政治の中心が完全に江戸に移ってしまってからは使い道がない大荷物。
京都の人たちから見れば、よそ者の田舎者が放置している
ただの大きくて目障りな塀囲いだったかもしれません。
朝廷と幕府の間のベルリンの壁のようでもあり、
江戸時代の箱物行政のようにも思えます。
大政奉還後、この城は天皇家の離宮となりますが、
「離宮」と名付けたものの本拠地の御所からあまりに近い。
…前の道をまっすぐ行って曲がったところ…くらいの感じなので
「離宮」という感じがしない。
やっぱり使い道がないので京都市に下賜。
京都市も頂いたのは有難いけれど、維持費が馬鹿にならない。
一般公開しても赤字続き、
というわけかどうかは知らないですが
最後は庶民の結婚式場として使われてしまうという
数奇な運命。
ところが文化遺産というのは
何百年忘れられていようが
その忘れられていた時間の分だけ価値が増していく。
時間とともに熟成して見事に世界遺産登録。
でも、修繕費の募金は全然集まらない。。。
。。。やはり京都の人にとって、ここはベルリンの壁のままなのかもしれません。
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